社団法人東京都中小建設業協会

会 長 吉 田 建 三

新年度の始まりとともに東京の桜も満開となった。寒い寒いといいながら、時季がくれば花は咲く。人間社会はそうはいかない。米国は、強引と思われるような 戦争を始めてしまった。日本はこれを支持することが国益に適うことだと云う。砂嵐には慣れていても、砲弾の嵐は命がけだ。イラク国民の立場を思う時、気持 は複雑であるが、今日はその議論は止そう。

東京都は、4月から入札契約制度の一部を改正した(改正内容については、別紙)。この中には、かってから都中建が要望していたものも少なくない。先ずは高 く評価したい。要は品質評価の公平性確保である。抜かりは無いと思うが、マニュアルをしっかり作り、誰が評価しても大体同じような点数が出てこなければ不 公平を生ずる。74点と75点の違いは大きい。このような改正が行われたことは優良企業に希望を与えるものとなる。

問題は、最低制限価格にへばり付く入札価格、換言すれば、予定価格の20%引きの値段でどこまで品質の確保が可能かということである。この際、業界全体の 問題として、反省をしてみる必要がある。都中建は昨年9月、このことについてアピールを発した。もう一度業界全体の問題として考えてみる必要がある。